読書記録、たまに日常生活

本を読んで考えたことについてネタバレしないように紹介しようと思います。たまに日常生活について発信していきます。毎日19時に投稿します。

泣きたい、死にたいときに読むべき小説

今回は重松清さんの作品の一つの「カシオペアの丘で」(講談社文庫 )について心に残ったことを紹介しようと思います。この話は上巻と下巻に分かれているので、今回は上巻についてお話します。

 

 

☆内容

 丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった。肺の悪性腫瘍を告知された39歳の秋、俊介は二度と帰らないと決めていた故郷へ向かう。そこにはかつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。満天の星がまたたくカシオペアの丘で再開と贖罪の物語が静かに始まる。(裏表紙より)

 

 

☆過去の過ちに許しを請うこと

 この話に出てくる人は過去に様々な過ちを犯したことを心に抱えて生きていました。ここでの過ちは犯罪などの人に迷惑をかけることではない(他者から見たら仕方なかったこと)のですが、ずっと自分が悪いと心に抱え公開の念を抱いています。皆さんもそのような出来事が一つや二つあるのではないでしょうか。過去の過ちに許しを請うことは自分自身がその過ちを許せていないということなのだということに納得しました。でもそれは罪を償うものも許されるものも真摯でなければならないということなのだと思います。

 

☆家族とはなにか、友人とはなにか

 家族のありがたみ、家族の大切さについて考えさせられます。同時に信頼できる友人とはどういうことなのかも考えさせられます。家族を突然亡くして教えたかったことを教えるまもなく亡くしてしまうこと、がんの宣告を受け家族とどう向き合うのか、自分が思い悩んでいるときに寄り添ってくれる本当の友人がいるのか、自分の残りの人生をどう生きるのか、残された人はどう許しを請えばいいのか…たくさんのことを考えさせられます。当たり前のように過ごす家族や友人との時間も有限ではないことを思い知らされます。一日一日をどう過ごしたら後悔しないのか…

 

本を読んで考えてみてください。

 

 

はじめて小説を読んでこんなにも泣きました。年かな(笑)

一見、死について書かれた物語にも思えますが、生きること、大切な人が死に残された人はどう生きたらいいのかを教示してくれているような気がします。

 

生きることにつかれた人、あなたの大切な誰かのことを思って読んでみてください。

きっと何かが変わると思います。

 

 

今日もあと少しですが、皆様にとって充実した時間になりますように☆