読書記録、たまに日常生活

本を読んで考えたことについてネタバレしないように紹介しようと思います。たまに日常生活について発信していきます。毎日19時に投稿します。

希望とはなにか

今回は重松清さんの「希望ヶ丘の人びと」(下巻)について読んだ感想を書こうと思います。

上巻はこちらにかいています。よかったら読んでみてください。

 

skyybluee.hatenadiary.jp

 

 

 

☆内容

 妻の同級生―親友のフーセン、すぐに教師にチクる宮嶋、初恋の人エーちゃん。それぞれが家族を持ち、亡き妻のことを私に語る。娘の美嘉の授業参観に出席し、息子の亮太が通う書道教室の危機に荒れ果てる私の塾には、この町の「ふつう」からはずれた生徒が集う。希望とはなんなのだろうか?(裏表紙より)

 

☆いじめられている人へ

 本の中でクラスの中でいじめられている人に向けて書かれていた言葉があったので紹介したいと思います。

「俺は思うんだ、世界でいちばん頑張っている奴は、いじめにあっている奴だよ。必死に頑張っている。懸命に踏ん張ってる。言葉のアヤじゃない。マジのマジの本気で必至だし、命がけなんだ。少年は頑張っている。誰にも言えずに、命を張って生きている。」

私はその通りだと思いました。必死に耐えて、何事も無いように学校に行き、だれにも相談できずに…。本当に真っ暗なトンネルの中を歩いている感じですよね。私には何も提案することができませんが、一つだけ。逃げてもいいから、死なないでください。無責任ですみません…。今は匿名で無料で専門家に相談できるものもあるので調べてみてください。

 

☆希望とは何か

 

これも本文中の言葉ですが、私が一番気に入った言葉です。

「希望だってまっすぐな一本道じゃなくて、曲がりくねって、上り坂や下り坂もあって、石ころだらけや泥だらけの場所もあって、あぶなかっしい峠道だってあって…でも前に向かって歩き続けるかぎり道はぜんぶ、希望道なんだと俺は思うぜ」

 

希望って人生なのかもしれないなとおもいました。今、親に認められなくて自分の居場所がないと感じる人も、いじめにあって生きるのがつらい人も、受験に失敗して人生の終わりだと感じてる人も…こんな人々が聞いたら今後の人生においても希望なんてないよって思うかもしれません。でも人生は分岐の連続だからずっとくらいトンネル道が続くわけじゃないと思います。その分岐の一つ一つにそれぞれ人生があるから、その未来を希望と呼ぶのかなと。過去は「もしもあの時に〇〇してたら…」と考えても今ある現実は変わりません。でも未来の人生の分岐を増やすことはできますよね。その分岐点をいかに増やすことができるかが希望への道につながっていくのかなと感じました。

 

 

本日も残りわずかですが皆様にとって良い時間になりますように☆